センター概要
設立の背景
質量分析は、物質を原子・分子レベルで分析し、高感度かつ高精度に同定・定量できる基盤技術です。基礎科学のみならず、医薬・食品・環境・先端材料開発・文化財分析など幅広い分野で不可欠となっています。
しかし、測定対象の多様化に伴い、多種多様な装置が開発される一方で、各研究室が全装置を保有・運用することは困難になり、研究力低下の一因となっていました。こうした課題を解決するため、質量分析装置の集約とコアファシリティ化を推進し、ワンストップで最適な分析ソリューションを提供する拠点として設立されました 。
設立と運営体制
- 設立日:2025年4月1日
- 設置場所:大阪大学 大学院理学研究科
- 運営主体:理学研究科・基礎工学研究科・コアファシリティ機構
- 連携組織:装置メーカー(日本電子、島津製作所 など)、ユーザー企業(ゼンショーホールディングス、東レリサーチセンター など) 。
主な機能と特徴
- 機器共用による研究力強化
- ハイエンドから汎用までの多様な質量分析装置を集約し、学内外の研究者に共用
- 機器共用のワンストップ窓口となり、研究力を強化
- 分析知見の共有
- 装置開発と応用研究の好循環
- 装置メーカーの最新機器を導入し、研究者のフィードバックで開発を促進
- 特殊な分析ニーズを議論し、新技術・新装置の開発につなげる
- 次世代研究人材の育成
- 小中高生から大学院生までを対象に、研究者・技術者と共に学ぶ場を提供
- 女子高校生向けイベントや国際的な人材交流も実施